Federated Split Learning for Human Activity Recognition with Differential Privacy
❏ 書誌情報/著者
Josue Ndeko, Shaba Shaon, Aubrey Beal, Avimanyu Sahoo, Dinh C. Nguyen
Department of Electrical and Computer Engineering, University of Alabama in Huntsville, USA所属
❏ 論文の核心
人間活動認識 (HAR) 向けに、差分プライバシー (DP) を統合した連合スプリット学習 (FSL) フレームワークを提案、高精度と低遅延を両立する
❏ 主張と革新性
ユーザーデータプライバシー保護のため、FLとSLを組み合わせたFSL構造を採用
FSLプロセスにDPメカニズムを統合し、中間活性化情報のプライバシーを強化
モデルをクライアント側とサーバー側に分割することで、リソース制約のあるエッジデバイスの計算負荷を軽減
❏ 既存研究との違い
既存のFLベースHAR研究はデータ不均衡や一般的なプライバシーに焦点を当てる
本研究はFSLをHARに応用し、特にDPを組み込むことで、IoMTやウェアラブル技術における展開に必要な拡張性、効率性、厳格なプライバシー保護を同時に提供
❏ 技術・手法のポイント
モデルをクライアント側(入力層からカット層)とサーバー側(カット層から出力層)に分割するFSLフレームワーク
クライアント側で部分的なフォワード伝播とバックプロパゲーションを実行
中間活性化情報にガウスノイズを加える差分プライバシーメカニズムを統合
サーバー側で残りのモデル処理、損失計算、バックプロパゲーションを実行
連合平均 (FedAvg) によりクライアント側モデルの重みを集約
LSTMをクライアント側に、Dense+Softmaxを出力層としてサーバー側に配置したモデルアーキテクチャ
❏ どう検証しているか
UCI HAR Dataset (加速度計・ジャイロスコープデータ、6活動) を使用
DPの有無、異なるε値での性能比較を実施
加速度計、ジャイロスコープ、両方使用した場合での性能比較を実施
提案FSLと伝統的FLの精度、損失値、通信時間を比較評価
実験結果は、FSLが伝統的FLより高精度・低損失であり、通信時間も短いことを示す
❏ 議論・今後の課題・著者自身の限界認識
FSLとDPを組み合わせることで、データプライバシーを強化しつつ、高精度なHARを効率的に実現可能
モデル分割により、エッジデバイスの計算負荷を効果的に軽減する
今後の課題については、ソースに具体的な記述は見られない
❏ 応用例/示唆
エッジネットワーク環境でのインテリジェントな人間活動認識システムを実現
モバイルデバイスやウェアラブルセンサーを活用したHARアプリケーション展開に貢献
個々のユーザー特性に合わせたパーソナル活動認識システムの、データプライバシーとセキュリティを尊重した拡張可能かつ効率的な展開を支援
リソースが限られるエッジデバイス上での演算処理の負担を軽減し、より実用的な展開を可能にする
機密性の高いセンサーデータを用いたHARにおいて、中間情報のプライバシーをDPで強化し、信頼性を向上